契約更改交渉のもつれから自由契約になった元オリックスの中村紀洋選手の行く先がまだ決まらないようだ。この経緯を詳しく追っている訳でもないので、とやかく言える立場にはないが、何となく中村選手が「ワガママ」で「扱いにくい」選手のようなレッテルを貼られているようなトーンで話が進んでいるようなので、それは違うんじゃないの?ということで・・・
確か手首の故障で満足なシーズンを送れなかった中村選手。意を決して手術に臨むも、球団サイドからは見舞いはおろか、どうだったかと気にかける様子もなかったのだったとか。その故障を「公傷」扱いにしない球団が大幅減額提示をして、体を張ってプレーしているのにどういうことか、とてもじゃないが命を懸けてプレーできない云々ということで決裂というあらすじのようだ。
大幅減額に、ケガに鞭打って体を張った結果に「それはないだろう」と迫り、カネではなく気持ちの問題だと迫る中村選手だが、年俸の大幅減に文句を言っておいてそれは矛盾しているのではとの論調も聞こえてくる。だが、人というのは、特にスポーツ選手なら尚更、男気というか気持ちの部分が重要だと思う。カネの為だけに、体を張ってプレーしていたら拷問そのものだろう。だが、その男気を評価してくれる「物差し」は、プロ野球選手の場合、年俸しかない。だからこそ「カネ」という数字に拘ったのではないだろうか。
マネージメント・サイド、つまり球団も、彼が人一倍「男気」を持つ男だということくらい見ていなかったのだろうか。手術の際に相談に乗ったり気にかけてあげたり・・・「お前が必要だ」と言ってあげればイイ仕事をする選手だと私は思う。そういう姿勢があれば、結果が全ての世界だから、仮に大幅減俸の提示は仕方ないにしても、その部分をきちんと説明して、インセンティブの部分を大きくしてあげるとか出来ただろうに・・・
確かに彼にもちょっと大人げない部分はあるのだろうが、「使いにくい」とか「トラブルメーカー」的な選手だから、うちには要らないと言っている監督や球団があるのにはがっかりしている。使い勝手のよいイエスマンばかりを集めてマネージメントをするのなら、ある意味誰だって出来る。そうでない選手をいかに「気持ちよく」仕事させるかが、本当のマネージメントの力ではないのだろうか。
そう言えば、その球団は二つの球団が合併してできたものだ。1+1=2になるなんて思っていたら、結果だけ見れば1にも及ばなかったのは何故か。その反省はあったのだろうか。極論すれば、要は選手は「道具」に過ぎず、「カネ」さえ払っておけばいいんだ的な発想で臨めば、こんな簡単な足し算さえままならないのが「人」が財産のビジネスの怖さだろう。戦力的に劣っていても結局日本一になった球団を見れば、いかに「気持ち」の部分が如何に大きいかが判るというもの。
どこかの「男気のある」球団が出てきて、手首の傷も癒えた彼の本来の力を、是非我々野球ファンの前で見られるようにして欲しいと願うばかりだ。
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